春眠

 

 

男とか女とかそうじゃないのとかカテゴライズされた世の中 それをぶち壊そうだなんて今更感ある どうにもならない事を、どうにかするためには、手段を選んでいる遑はない 現状変えたいなら皆で手を繋いで赤信号を渡るのではなく、もっとなにか、くだらねえ、考えるのやめた どうせ凡人は何者にもなれない 時代は繰り返す 学生運動とか起きるんですか? 

知らない道を散策しながら辿り着いた丘の上 目下、星屑みたいな家々の明かり その一つ一つに人が住んでいて、暮らしがあって、歴史があって、1秒1秒私と同じ時を、違った形で生きている 吐き気がする 夜空をひっくり返したみたいな景色に向かって毒づいたって、ちっぽけな私の存在なんて月明かりの影に隠れて見えなくなる 反転 自分だけが浮遊している感覚 ここから飛び降りてしまえば、馬鹿馬鹿しくてその場を後にした きっと尊さが眩しかった それが羨望から妬ましさに変わって、浅ましい自分の醜い心が露呈していくだけ きっとこの先私だけが変われない 時代も人も変わっていって、私だけがコールドスリープ 毎年浦島太郎状態 それでも別にいいのかもしれない 今更変わりたいとも思えない 好き好んで手に余る星を手放したのだから、私にどうこう言う権利なんて本当は無かったのだ でも世界は存外優しいところがあるから、諦めていてももしかしたら、なんて期待をどこかしてしまっていたのかもしれない そうして勝手に絶望していつもの自己嫌悪 今日も空には手が届かない 墜ちていくことさえも出来なくて、どっちつかずの中途半端を生きている 逃げ場を無くしたのは自分なのに、どうしたっていつだって逃げたくて、でも絶対に逃げるのは嫌で、だから救いなんてどこにもないしきっとそれは自分で掴みに行かなくちゃならないものだ 欲して手に入らず そう思って1歩引いてたら生存競争取り残されてた いつの間にかクラウチングスタートからうんこ座り 気付けば逆走 助けて欲しい、なんて、届かない声 そもそもどこに向ければいいのかさえも分からない 宇宙?