ライバルサバイバル

 

 

ズッタズッタな頭痛 雨の日は大抵こうだ 専ら私は腹痛専門で、頭痛なんて経験も無かったのに、成長するにつれそれは現れた 最悪な気持ち 薬を飲んでもたいして効かなくなってきたかもしれない 荒れる胃をどうしようもないやるせなさで見過ごし、用法用量をきちんと守って鈍痛 あー 馬鹿みたい

部屋の中、小バエが1匹飛び回るのを眺めて、春の訪れを感じていた ほとほと嫌な季節だ 出会いや別れを繰り返し、また少しずつ失っていく何か 心と身体は乖離していく一方 自分が嫌いになっていく毎日 あと何回繰り返せば楽になれるんだろう 息苦しくて仕方ない それでも、あの頃に比べたら バイクのエンジン音、別に嫌いなわけじゃなかったはずなのに

私が元いた場所に帰らない理由なんて山ほどあるが、あの、「家族」を、「演じている」感がどうも気持ち悪くて吐き気がする ふざけたり、笑い合ったりしなくちゃいけないし、嫌悪感を出してはいけない 外面は良く、程々に戯れて、「普通」に そうだ、「普通」に、していなくてはならない 祖母に会うのだって、「そうしなくては」ならない あと数年もしたら死んでしまうのだから、それは、「義務」だから きっと多分誰も悪くは無いのだと思う ちょっとした歪みに気付いていないフリをして、あと数年もしたら出ていくのだからと、無関心を貫いていたら、気付けば世間体に殺されそうになっていた 無理に繕うから、継ぎ接ぎだらけの身体はすぐにボロボロになってしまうのに、それに気付けなかった哀れな人間のような何か 私にとって家族は化け物みたいなものでしかない 勿論自分も含まれるし、自己嫌悪の要因の一つである 恥でしかない 昔からよく、お前は何を考えているのか分からないと言われることが多かった 理不尽に殴られる度死んでしまえと思ったし、それでも生かされなくてはならないことに恐怖を感じた 思えば思考が青い内に死んでいればよかったのだけれど、結局その時にネットに逃げてしまったのでのうのうと生き延びている それでも私は言われたことされたことを絶対に忘れないし、時効なんてものも存在しない ずっとずっと恨み続けるし遺書には呪いしかないし私より向こうのが先に死んだら墓に唾を吐くつもりでいる 「ざまあみろ」と言ったところで過去の私が報われる訳でもないし意味の無いことではあるが、それでも、と願わずにはいられない 怒りだけが今生きてる原動力というのはさながら馬鹿馬鹿しくてガキ臭いがそうしなくちゃ自分で自分を立っすることが出来ない 何度も何度も反芻して大嫌いだってサイレント こんな風にしか生きられない それでも赦してくれたらな、なんて雨の中、頭抱えて今日も誰かを恨んで生きている