夏影
携帯を持たずに飛び出した夜 挙動不審 知らない人 少しのデジャヴュ みんな生きている
高層ビルからアリンコみたいな人間を眺めて、その、ひとりひとりに歴史があって、人間関係があって、人生があるんだなあって漠然と思う
その事実を考えれば考えるほど、感じれば感じるほど、気持ち悪くて吐き気がする
人間、多すぎる
理不尽さを噛み砕いて粉々にして、それを掃除しないから自分で滑って転んでいる
どうにかしなきゃっていうのはもう喉元過ぎた
熱くもなかった むしろひたすら冷たくて失笑 こんなだよ結構結構 いつも通り見ないふり 分からないふり
取り敢えず口角を上げてれば今日は終わるし、これは我慢ではなくて迂回です
気付けば感情がアリの巣みたいになって、もうどれがどれだかわからない 働きアリがあまりにも多過ぎるので、供給過多 女王アリは既に死んでいる
結局全部言った通りになったし私もそうしようとしている 別に、誰かのためにっていうのは私の行動原理には無いので、そういう訳では無いのだけれど、そういう風にしといた方が都合がいいからそう装っている
本当は嫌いなのかもしれない 嘘 嫌いになるほどそもそも好きじゃない
何もかもめんどくさい 人生計画立てたいから死期を教えてくれ
窓に映るのはどんより曇り空 私の心は夏模様
冬に先駆け心を殺す準備 さながら冬眠とでも言うべき
きっと全部良くない未来が待ち受けてる事でしょうし私は四方八方八つ当たり怪人と成り果てるのでしょう
逃げるが勝ち 分かってるんだけど 負け慣れてしまったので勝ちたいと思えなくなってしまった 現状維持 それが絶対で唯一の信念 でも皆は違くて、進化と変化 それが普通 私は異端児です 火あぶりの刑に処してください 魔女っつかみにくいアヒルの子 バッドエンドなんて未来では簡単に書き変わる 人魚姫だって泡になんかならない 赤ずきんだって狼は死なない そうやって綺麗な世界で育っていく人間は、肥溜めみたいな現実を直視した時、ショック死してしまうんじゃないだろうか サンタクロースの正体を知るのはなるべく早い方がいい
昼寝しよ