幸せな狼狽

 

 

生きてたって良いことないじゃん

わかったしわかってるしわかってたんだよ 別に助けて欲しいわけじゃないよ 生まれつきのものでしか生きられないんだよ 肩書きがどうとか言うけど普通になりたいって思う時点で普通の人生馬鹿にしてるよ 普通にすらなれないんだよ ずっとずっと足引っ張り続けて地を這うようにしか生きられないんだよ 

1時間待ちが確定した約束 待つのは別に苦じゃないから嫌いな雨音も退屈しのぎには丁度いい 靴の中は案の定ぐちゃぐちゃだし、そうなることもわかってたはずなのに靴下の替えを持ってこなかった スニーカーを洗いたいけど乾かすのが面倒臭い てかもう何するにも面倒臭い 早く万年床にぶっ倒れてこんこんと眠り続けて永遠に目が覚めなきゃいいのにって思いながら暗転 カラフルな装丁 右から左へ 感情の反転 何だか発狂しそうで堪える涙と込み上げてくる笑い もうなんだか目の前も歪んできて気付けば45度 それでも私は普通の人間なのでこれから友人と夕食を共にするし、寝て起きたら仕事にだって行くんだからこんなことしてる場合ではないのだ 乖離した意識 もう別に重ね合わせようと今更思わない ちょっとしたズレなら修正効いたかもだけど何だかよく分からないうちに後戻り出来なくなってたし後戻り出来ないなら別にそのまま進まなきゃいいだけだし有り体に言うと思考停止 

生きていたくないけど大切にしたいものは一応あるし、つらいけど楽しいことはある ずっと偶像に縋ってるけど見返りなくたって構わないし でも私以外の誰かが私より嫌な人生送ってたら嫌だなって思うよ 苦しいこととか悲しいことはできれば日常から乖離したものであってほしい そんなこんなで涙止まらないわけですけど つらいよ やめたいし 逃げたいし 生きてても仕方ないって思う でも絶対生きてたら救われてたよ 私みたいな底辺じゃないんだから 周りに沢山人いるじゃん なんで手放せるのかわかんないよ そしたら全部私にくれたってよかったじゃん 私最初から死ぬ権利すらないみたいで笑えるよ 弔わないよ ありがとうなんて言えないよ だって私だけの感情じゃんそれ 奪わないでよ 私には何も無いんだから 優しくなんてなくていいよ 雨が好きなんて言わないでよ 私に生きててよかったなんて冗談みたいに笑わないでよ